パトカーは爆発し、刑事は走り、人は怒鳴り、そして黄昏れる。

異常な熱量がお茶の間を席巻し、人と人は暑苦しいほど近かった。

熱血、白熱、熱闘、熱中。
誰も放熱できないまま、感情だけが膨れ上がっていく。

まるで満員電車に押し込まれたような熱気。

ドラマが始まるたび、お茶の間の温度は少しずつ上がる。

そして最後には、その熱が行き場を失って爆発する。

それが70年代のドラマでした。

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70年代ドラマのトップ作品

太陽にほえろ!

濃い。いや、濃すぎる。

こんなに濃いドラマは、他にないのかもしれない。

出演者たちは暑苦しいほどに自分をぶつけ合い、それぞれが見せ場を作る。走り出せば、簡単には止まらない。

全員が主人公。
しかも、誰もがとことん熱血主人公なのだ。

その熱さはアクションだけではない。
人間そのものから熱があふれ、それでも足りない時は街が爆発する。

今なお「知っている」「聞いたことがある」という人が圧倒的に多い、昭和を代表するドラマ。

その熱さそのものが、伝説になった作品なのである。


70年代ドラマ作品リスト

太陽にほえろ!

太陽にほえろ!

70年代刑事ドラマを代表する長寿作品。刑事たちの青春と別れを、都会を駆け抜ける熱気とともに描きました。


Gメン'75

Gメン’75

重厚な刑事群像と国際色のある事件を描いたハードボイルドドラマ。横一列で歩くタイトル映像まで強烈な記憶を残しました。


特捜最前線

特捜最前線

事件の派手さだけでなく、その奥にいる人間の苦しみを見つめた刑事ドラマ。社会の影と刑事たちの葛藤を重く描きました。


大都会 PART II

大都会 PART II

都市犯罪へ立ち向かう刑事たちを、激しい銃撃とカーアクションで描いた作品。後の石原プロ作品へ続く熱量があります。


西部警察

西部警察

爆破、銃撃、カーアクションを巨大なスケールで展開した刑事ドラマ。1979年の開始とともに、テレビの限界を押し広げました。


傷だらけの天使

傷だらけの天使

探偵事務所で働く男たちの、汚れながらも自由な青春を描いた作品。ショーケンと水谷豊の危うい魅力が光ります。


探偵物語

探偵物語

松田優作演じる探偵・工藤俊作の洒落と反骨を描いた作品。70年代末の都会的な探偵像を完成させました。


俺たちは天使だ!

俺たちは天使だ!

個性的な探偵たちが軽快な会話とアクションを繰り広げる作品。明るさと洒落た音楽が心地よく弾けます。


俺たちの勲章

俺たちの勲章

対照的な二人の刑事を通して、正義と若さの行き場を描いた青春刑事ドラマ。乾いた都市の空気が漂います。


非情のライセンス

非情のライセンス

孤独な刑事が悪と向き合うハードボイルドドラマ。天知茂の渋さと、夜の街を思わせる退廃的な雰囲気が魅力です。


飛び出せ!青春

飛び出せ!青春

高校を舞台に、熱血教師と生徒たちの成長を描いた青春ドラマ。悩みも衝突も真正面から受け止める熱さがあります。


われら青春!

われら青春!

学園に集う若者たちの友情と葛藤を描いた青春ドラマ。明るさの奥に、過ぎ去る季節への切なさがあります。


俺たちの旅

俺たちの旅

社会へ踏み出した若者たちの迷い、友情、暮らしを描いた青春群像劇。不器用な日常そのものが物語になりました。


俺たちの朝

俺たちの朝

鎌倉を舞台に、若者たちの恋と仕事と友情を描いた青春ドラマ。海辺の風景と開放的な空気が印象に残ります。


ゆうひが丘の総理大臣

ゆうひが丘の総理大臣

型破りな教師と生徒たちの交流を描いた学園ドラマ。説教だけでは届かない心へ、体当たりで向き合いました。


熱中時代

熱中時代

水谷豊演じる教師が子どもたちへ全力で向き合う学園ドラマ。温かさと騒がしさが一体になった熱血教師ものです。


3年B組金八先生

3年B組金八先生

中学校を舞台に、生徒たちが抱える現実へ教師が向き合う学園ドラマ。1979年から教育と社会へ問いを投げかけました。


美しきチャレンジャー

美しきチャレンジャー

女子ボウリングへ青春を懸ける姿を描いたスポ根ドラマ。努力と根性が、レーンの上で激しくぶつかります。


サインはV

サインはV

女子バレーボールに青春を懸ける選手たちを描いたスポ根ドラマ。特訓、友情、勝利への執念が画面を満たします。


コートにかける青春

コートにかける青春

女子テニスを題材に、姉妹の運命と成長を描いたスポ根ドラマ。華やかな競技の裏に、厳しい試練が待ち受けます。


燃えろアタック

燃えろアタック

女子バレーボールの世界で、必殺技と根性を燃え上がらせたスポ根ドラマ。70年代末の熱血表現を凝縮した作品です。


アテンションプリーズ

アテンションプリーズ

客室乗務員を目指す若者たちの訓練と成長を描いた青春ドラマ。仕事への憧れを、スポ根のような熱さで描きました。


時間ですよ

時間ですよ

銭湯を舞台に、家族と近所の人々が織りなす暮らしを描いたホームドラマ。下町の人情とテレビらしい賑わいがあります。


寺内貫太郎一家

寺内貫太郎一家

頑固な父親を中心に、激しくぶつかり合う昭和の家族を描いたホームドラマ。笑いも怒鳴り声も愛情も規格外です。


ムー一族

ムー一族

足袋屋の家族を中心に、歌と笑いと奇妙な演出が入り乱れるホームドラマ。茶の間の常識を陽気に壊しました。


雑居時代

雑居時代

ひとつ屋根の下で暮らす男女と家族の騒動を描いた人情コメディ。石立鉄男と大原麗子の掛け合いが光ります。


水もれ甲介

水もれ甲介

水道屋の青年と家族の日常を描いたホームコメディ。生活の小さな騒動を、笑いと人情へ変えていきます。


気まぐれ天使

気まぐれ天使

雑誌記者と周囲の人々が巻き起こす騒動を描いた人情コメディ。石立鉄男らしい軽快さと寂しさが同居しています。


パパと呼ばないで

パパと呼ばないで

独身男性と幼い少女が家族になっていく姿を描いたホームドラマ。騒がしい日常の中で、親子の情が育っていきます。


あにき

あにき

高倉健が下町に生きる不器用な男を演じた人情ドラマ。映画スターの重みと、テレビの生活感が交わる異色作です。


岸辺のアルバム

岸辺のアルバム

一見平穏な家族が少しずつ崩れていく姿を描いた向田邦子作品。家庭という場所の危うさを静かに突きつけます。


阿修羅のごとく

阿修羅のごとく

秘密を抱えた四姉妹の会話と葛藤を描いた向田邦子作品。家族の愛情と嫉妬が、静かな緊張の中で絡み合います。


前略おふくろ様

前略おふくろ様

料亭で働く青年の目を通して、下町の人情と働く人々の暮らしを描いたドラマ。語りと映像に独特の余韻があります。


赤い疑惑

赤い疑惑

病と出生の秘密に翻弄される若い女性の運命を描いた大映ドラマ。山口百恵と三浦友和の組み合わせが強い印象を残しました。


赤い衝撃

赤い衝撃

事故によって人生を変えられた女性が、愛と苦難へ立ち向かう大映ドラマ。運命が次々と襲いかかる濃密な物語です。


赤い運命

赤い運命

出生の秘密と家族の因縁が交錯する大映ドラマ。逃れられない運命の中で揺れる人々を、強い感情で描きました。


白い巨塔

白い巨塔

大学病院を舞台に、権力、野心、医師の倫理を描いた社会派ドラマ。組織の論理と人の命が重く衝突します。


華麗なる一族

華麗なる一族

財閥一族の野望と対立を描いた重厚な人間ドラマ。富と権力の裏側で、家族の愛憎が激しく渦巻きます。


大追跡

大追跡

凶悪犯罪を追う刑事たちを、スピード感あるアクションと都会的な映像で描いた1978年の刑事ドラマ。


犬神家の一族

犬神家の一族

名家の遺産相続をめぐる連続殺人と一族の秘密を描いた横溝作品。強烈な映像と因習の恐怖が社会的な記憶になりました。


八つ墓村

八つ墓村

村に残る惨劇の記憶と因縁が、新たな怪事件を呼び起こす横溝作品。閉ざされた土地の恐怖が迫ります。


獄門島

獄門島

孤島の旧家で起きる連続殺人を金田一耕助が追う横溝作品。逃げ場のない島と俳句になぞらえた事件が不気味です。


日本沈没

日本沈没

列島が沈む未曽有の危機に直面する人々を描いたSFパニックドラマ。高度成長の陰にあった時代の不安を映します。


プレイガール

プレイガール

女性たちが犯罪へ立ち向かう、お色気とアクションを組み合わせたドラマ。夜の都会と昭和テレビの大胆さを象徴します。


プレイガールQ

プレイガールQ

女性チームの活躍をさらに華やかに描いたシリーズ続編。アクションと大人向けの演出に、夜のテレビの匂いがあります。


悪魔のようなあいつ

悪魔のようなあいつ

時効を目前にした犯罪と退廃的な人間関係を描いたドラマ。沢田研二の危うい色気が、70年代の闇をまとっています。


江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎

江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎

名探偵・明智小五郎が怪人と猟奇事件へ挑むミステリードラマ。美女、変装、怪奇趣味が濃厚に入り混じります。


いじわるばあさん

いじわるばあさん

毒舌といたずらで周囲を振り回す老女を描いたコメディ。家族や世間の建前を、笑いながらひっくり返します。


西遊記

西遊記

孫悟空たちが天竺を目指す旅を、壮大なロケと特撮で描いた冒険ドラマ。堺正章、夏目雅子らの個性が鮮やかです。


ありがとう

ありがとう

病院や商店街を舞台に、人々の仕事、恋、家族を温かく描いたホームドラマ。水前寺清子の明るさが昭和の茶の間を包みました。


70年代ドラマとは

暑苦しい。濃すぎる。やり過ぎる。

でも、それくらい人間を信じたかったのでしょう。

人間は負けない、諦めない、爆発にも立ち向かう、問題は解決できる、栄光は必ずやってくる。

それを信じてひたすら進む、荒れた時代の中にあって高度経済成長を果たした原動力。

先の見えない不安と戦いながらも、自分たちの限界を決めなかった。

あるいはそんなものを考える暇もなかった。

日々生きることが精一杯、だからこそ。  

ドラマでも誰も諦めること無く、精一杯生きる人たちが生き生きと描かれたのでしょう。