タイヤは鳴き、車体は大きく傾き、土煙の向こうへ車が消えていく。
昭和映画では、乗り物まで人間と同じように怒り、暴れ、傷だらけになっていました。
スポーツカー、パトカー、暴走バス、デコトラ、ダンプ、そして新幹線。
速さを競うだけではなく、追跡も、逃走も、衝突も、爆発も、すべてが物語の熱そのものだった時代です。
理屈より先に車が飛び出す。
安全も常識も置き去りにした、昭和カーアクション35作品を集めました。
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狂った野獣
渡瀬恒彦の危うさ、川谷拓三の焦り、そして容赦なく車をぶち壊す。
『狂った野獣』は、犯罪映画とカーアクションが勢いのまま衝突した一本。
あのハリウッド名作「スピード」の元ネタとなったと言われてます。
制御を失った車だけでなく、登場人物も映画そのものも止まらない。
70年代昭和カーアクションの非常識さは、今だからこそ昭和世界が面白いと感じさせてくれます。
収録映画リスト

ヘアピン・サーカス
『ヘアピン・サーカス』は、1972年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。日産フェアレディZと公道レースの匂い。日本カーアクションの初期重要作。

狂った野獣
『狂った野獣』は、1976年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。渡瀬恒彦、暴走バス、追跡、クラッシュ。バスが主役級に暴れる本命枠。

暴走パニック 大激突
『暴走パニック 大激突』は、1976年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。深作欣二の暴走と犯罪が入り混じる、タイトル通りの大激突映画。

サーキットの狼
『サーキットの狼』は、1977年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。スーパーカーブームを映画化した、70年代車文化の記録として強い一本。

白熱 デッドヒート
『白熱 デッドヒート』は、1977年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。公道とレースの熱を持つ、情報が少ないがカーアクション棚に残したい一本。

ダブルクラッチ
『ダブルクラッチ』は、1978年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。タイトルからして車の映画。70年代末の公道カーアクション枠。

爆発750cc族
『爆発750cc族』は、1976年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。バイク暴走族もの。750ccの排気量がそのまま映画の荒さになる。

黄金の犬
『黄金の犬』は、1979年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。犬、逃走、追跡、山岳アクション。カーアクション周辺の冒険映画として採用。

新幹線大爆破
『新幹線大爆破』は、1975年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。列車パニックの金字塔だが、地上側の追跡と事故も東映アクションとして強い。

蘇える金狼
『蘇える金狼』は、1979年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。松田優作のハードボイルドと車の疾走感。70年代末の都市アクション。

人間の証明
『人間の証明』は、1977年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。海外ロケと角川大作のスケール。邦画が外へ踏み出した記憶枠。

太陽を盗んだ男
『太陽を盗んだ男』は、1979年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。都市、逃走、狂気、爆走。カーアクションだけでは収まらない70年代末の怪物。

ゴルゴ13
『ゴルゴ13』は、1973年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。高倉健版ゴルゴ。銃撃と国際アクションの中に車の匂いもある。

ゴキブリ刑事
『ゴキブリ刑事』は、1973年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。渡哲也の日活刑事アクション。都市の汚れと追跡の匂いが濃い。

ザ・ゴキブリ
『ザ・ゴキブリ』は、1973年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。ゴキブリ刑事とセットで置きたい、汚れた都市刑事アクション。

トラック野郎 爆走一番星
『トラック野郎 爆走一番星』は、1975年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。シリーズ初期の勢い。デコトラ爆走の熱がタイトルから出ている。

トラック野郎 望郷一番星
『トラック野郎 望郷一番星』は、1976年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。デコトラと旅情。人情ロードムービーとしてのトラック野郎。

トラック野郎 度胸一番星
『トラック野郎 度胸一番星』は、1977年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。片平なぎさ、石川さゆりも絡む濃い回。シリーズ中盤の味。

トラック野郎 男一匹桃次郎
『トラック野郎 男一匹桃次郎』は、1977年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。夏目雅子マドンナ回。恋と空港爆走まで含めて外しがたい一本。

野良猫ロック 女番長
『野良猫ロック 女番長』は、1970年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。不良少女、バイク、都市の熱。70年代ニューアクションの入口。

野良猫ロック ワイルド・ジャンボ
『野良猫ロック ワイルド・ジャンボ』は、1970年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。ダンプ、白バイ、現金輸送車の記憶まであるカーアクション寄りの野良猫。

野良猫ロック マシン・アニマル
『野良猫ロック マシン・アニマル』は、1970年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。タイトルからして機械と獣。逃走と不良アクションの匂いが強い。

マッハ'78
『マッハ'78』は、1978年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。ポルシェとスピードの記憶。70年代末の車映画として貴重。

栄光への5000キロ
『栄光への5000キロ』は、1969年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。60年代末だが、海外ラリー映画として70年代カーアクション前史の特別枠。

狙撃
『狙撃』は、1968年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。60年代末の前史枠。候補動画は要確認だが、昭和アクションの流れとして採用。

ずべ公番長 はまぐれ数え唄
横浜を舞台に、女番長たちと暴走するバイク集団が激突。東映らしい荒々しいモーターアクションが炸裂する1971年作品。

最も危険な遊戯
『最も危険な遊戯』は、松田優作演じる殺し屋・鳴海昌平が誘拐事件へ挑むハードボイルドアクション。銃撃、追跡、車の疾走が乾いた都市を切り裂く、「遊戯」シリーズ第1作。

新仁義なき戦い 組長の首
『新仁義なき戦い 組長の首』は、1975年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。仁義なき系の車、襲撃、都市の暴力をカーアクション周辺として拾う。

新仁義なき戦い 組長最後の日
『新仁義なき戦い 組長最後の日』は、1976年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。組長抗争と移動の暴力。70年代東映の荒い補強枠。

処刑遊戯
『処刑遊戯』は、「遊戯」シリーズ第3作。鳴海昌平が依頼と罠の間を駆け抜ける。松田優作の冷たさとユーモア、都市の夜、車と銃撃が70年代末の終幕を刻む。

やくざ刑罰史 私刑
『やくざ刑罰史 私刑』は、1969年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。60年代末の前史枠。私刑と暴力の時代感を残すために採用。

ドーベルマン刑事
『ドーベルマン刑事』は、1977年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。映画版。千葉真一と深作欣二の刑事アクションとして70年代枠に置く。

不良番長
『不良番長 のら犬機動隊』は、1972年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。不良番長シリーズの機動隊枠。車と不良の東映臭がある。

俺達に墓はない
『俺達に墓はない』は、1979年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。松田優作、岩城滉一。激しいカーチェイスを持つ70年代末のやけっぱち映画。

新網走番外地 嵐呼ぶダンプ仁義
『新網走番外地 嵐呼ぶダンプ仁義』は、1972年前後の昭和カーアクション映画として残したい一本。高倉健の番外地最終作。ダンプ仁義という言葉だけで採用理由が立つ。
70年代昭和カーアクション映画について
誰も語ることのない、四十年以上前の映画。
知る人ぞ知る、何でもありの時代に生まれたでたらめ。
鳴り響くキャブの音。
大きく傾く車体。
スキール音がけたましく響くなか、車は荒れ狂う。
道が途切れれば、そのまま荒れ地へ飛び出す。
土煙を巻き上げ、狂ったように走り続ける。
理屈も、安全も、常識も置き去りにしたまま。
時代が切り裂いた、あの非常識は――
もう二度と戻ってこない。