深いパワーに圧倒され、歌唱力に聞き惚れるほど深く響く。
その凄みの中で落ち着いたメロディが鳴る時。
綺羅びやかなだけじゃない、ドラマティックな日本を感じるのです。
苦さを噛み締めて進む人生の晩餐歌。
それと対するようなリズムのテクノポップ、ストレートに感情が乗るロック。
まるで全てが人生とはこうだと言わんばかりの、太い一本の線で繋がっているようです。
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男性ボーカル・ヒットのトップ曲
寺尾聰 – ルビーの指環
艶っぽい大人の雰囲気をまといながらも、メロディはどこかキャッチー。穏やかさの中に含まれた寂しさは、80年代の綺羅びやかさとは真逆の色合いです。
スーツを着て雑踏の中をひとり歩く。そんなドラマのエンディングのような光景が浮かんできます。
そんな光景が浮かぶこの曲は、鮮やかになる前の80年代を静かに映しているようです。
注目の80年代男性ボーカル・アーティストリスト

寺尾聰
俳優としての渋い佇まいと低い歌声で、大人の男性ボーカル像を決定づけた存在。派手さではなく余韻で聴かせる都会的な魅力があります。

C-C-B
カラフルなビジュアルとシンセポップの軽さで80年代を鮮やかに彩ったバンド。テレビ時代のポップな楽しさを強く残しています。

オフコース
透明なコーラスと繊細なメロディでニューミュージックを大きく押し上げたグループ。小田和正の声を中心に、80年代の入口に静かな別れと都会的な叙情を響かせました。

シャネルズ
ドゥーワップやソウルの楽しさを昭和の茶の間へ持ち込んだグループ。洒落たコーラスと夜のムードで、80年代前半に独自の色を作りました。

クリスタルキング
圧倒的なハイトーンと力強いツインボーカルで強烈な存在感を放ったグループ。大都市の孤独やスケールを、歌謡ロックとして大きく響かせました。

イモ欽トリオ
バラエティ番組から生まれた80年代らしいユニット。コミカルな存在感とテクノ歌謡の奇妙な組み合わせが、時代の軽さを象徴しています。

サザンオールスターズ
ロック、歌謡、ラテン、海辺の軽さを自由に混ぜ合わせた国民的バンド。桑田佳祐の声と言葉が、日本のポップスを大きく変えました。

谷村新司
アリスでの活動からソロまで、人生観と大陸的なスケールを歌に刻んだシンガーソングライター。歌謡曲に深い物語性と格調を与えました。

チェッカーズ
バンド感とアイドル性を一気に接続した80年代の象徴的グループ。藤井フミヤの声とビジュアルで、若者の熱狂を大きく動かしました。

松山千春
まっすぐな声と大きなメロディでフォークの情熱を80年代へ持ち込んだシンガーソングライター。強い歌声に人間臭い温度があります。

TUBE
夏、海、開放感を明るいバンドポップとして定着させたグループ。季節そのものを音楽の記号にした、80年代らしい存在です。

もんた&ブラザーズ
ハスキーで濃い歌声と夜の熱気をまとったバンド。歌謡曲の中へソウルフルな粘りを持ち込み、80年代初頭の空気を一気に揺らしました。

H2O
透明感のある声と青春の情景で記憶に残るデュオ。アニメやテレビの記憶とも結びつき、80年代の素直な感傷をまっすぐ響かせました。

矢沢永吉
ロックのスター性と男の美学を日本の音楽に刻んだ存在。タフさ、色気、孤独をまとった歌声で、80年代の男性像に大きな影響を与えました。

杉山清貴&オメガトライブ
都会の夏、海辺、リゾート感を洗練されたバンドサウンドで描いたグループ。80年代の爽やかなシティポップ感を代表します。

海援隊
武田鉄矢の言葉と人間味を軸に、フォークの親しみやすさを茶の間へ届けたグループ。青春、卒業、人生の節目をまっすぐ歌にしました。

横浜銀蝿
ツッパリ文化をロックンロールとしてポップに記号化したバンド。荒っぽさと分かりやすい楽しさで、80年代の不良イメージを茶の間へ広げました。

稲垣潤一
都会的で端正な声と洗練されたポップス感覚を持つシンガー。雨、夜、恋の余韻を大人のポップスとして美しく響かせました。

爆風スランプ
ユーモアと熱量をあわせ持つロックバンド。サンプラザ中野の声と勢いが、走る衝動や応援の空気をまっすぐ伝えました。

CHAGE and ASKA
二人の声の重なりと壮大なメロディで存在感を高めたデュオ。フォークの名残からポップスの大きなスケールへ進んでいく流れを感じさせます。

TM NETWORK
デジタルサウンド、アニメ、都会の夜を結びつけ、80年代後半の未来感を作ったユニット。小室哲哉の音が次の時代を予告しました。

井上陽水
独特の言葉選びと陰影のある声で、日本語ポップスを深く広げた存在。80年代に入っても幻想的な色気と余裕を失わない歌い手です。

米米CLUB
ファンク、笑い、ショーアップされた演出を組み合わせた異色のバンド。バブル期の派手さと遊び心を音楽へ変えました。

村下孝蔵
日本語の情緒と美しいメロディを丁寧に歌い上げたシンガーソングライター。派手さではなく、胸の奥に残る切なさで強い存在感を放ちます。

BOØWY
鋭いビートとクールな佇まいで日本のバンドシーンを変えた存在。氷室京介の声と布袋寅泰のギターが、80年代後半のロック像を更新しました。

西田敏行
俳優としての温かさと人間味をそのまま歌に宿した存在。技巧よりも情感で聴かせる歌声が、80年代のテレビ文化とも強く結びつきました。

COMPLEX
吉川晃司と布袋寅泰が組んだ80年代末の強烈なユニット。スター性とギターの鋭さがぶつかり、時代の終わりに大きな火花を散らしました。

安全地帯
玉置浩二の圧倒的な歌声と大人の色気で80年代を代表するバンド。ロックの熱と歌謡曲の情感を高い完成度で結びつけました。

杉山清貴
オメガトライブ後も透明で都会的な声を響かせたシンガー。夏のリゾート感だけでなく、冬の都会にも似合う余韻を持っています。

小林旭
昭和スターの大きな存在感を80年代に再び響かせた歌手・俳優。時代を越える声の太さと物語性で、リスト全体に重みを与えます。

THE BLUE HEARTS
パンクの衝動を日本語の青春へ変えたバンド。甲本ヒロトの声が、弱さや叫びをそのまま肯定する力を持っています。

徳永英明
透明な高音と切なさを武器にしたシンガー。80年代後半の男性バラードに、新しい繊細さと都会的な寂しさを持ち込みました。

佐野元春
ロックと言葉で新しい都市の青年像を作ったシンガーソングライター。ビート感と文学性をあわせ持ち、80年代のポップスに新しい速度を与えました。

HOUND DOG
熱いロックボーカルとライブ感で80年代を駆け抜けたバンド。大友康平の声が、汗と情熱のロック像をまっすぐ届けます。

尾崎豊
孤独、純粋さ、反抗をひとつの声に閉じ込めたシンガーソングライター。若者の痛みを真正面から歌い、時代を越えて刺さる存在です。

THE ALFEE
フォーク、ロック、ハードなサウンド、劇的なコーラスを独自に融合したグループ。長い活動の中で、80年代に大きな存在感を築きました。

嶋大輔
ツッパリ青春のイメージを背負った歌手・俳優。男気や不器用な友情を歌謡曲の中へ持ち込み、80年代らしい熱さを残しました。

氷室京介
BOØWY後のソロ活動でクールなロックボーカリスト像を確立した存在。鋭さと色気を兼ね備えた声が、80年代末の空気を象徴します。

X
メタルの激しさと歌謡的なメロディを突き抜けたスケールで結びつけたバンド。80年代末に、次世代の衝撃として現れました。

長渕剛
男の孤独、怒り、優しさをむき出しに歌ったシンガーソングライター。80年代末には、時代の苛立ちを背負う存在になっていきます。
80年代男性ボーカルについて
でも、本当にそうだったのでしょうか?
日々変わっていく社会の不安に耐え、ふるい落とされないよう、自信が持てないままがむしゃらに働き続けていた。
それもまた、80年代の実情だったのです。
目まぐるしい発展や評価は、すべて後から語られたもの。
その時代の中で必死に食らいついていた人たちの気持ちを奮い立たせたものが、男性ボーカルの歌だったのかもしれません。
力強く、時に落ち着いたサウンドに込められた思いこそ、80年代のもうひとつの顔でした。
多くの人は、想像以上に地味に生きて、未来のために備えていました。
だからこそ、空のような軽い音じゃなく、海のような深い曲が必要だったのです。


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